造林事業
新植
新植作業は地拵え、苗木の植え付けの作業のことを言います。スギの植林をするためにはまずは苗木を育てます。苗畑という植林用の苗を育てる畑で1〜3年程度育てた苗を山に植え付けします。
苗木を山に植栽(植え付け)する前には、苗木の生育環境をよくするため、地拵えという作業をします。刈り取った雑草やかん木、伐採した木の枝などを片付けて整地する作業です。広い場所では林業機械で作業できますが、機械の入れないせまい場所では人の力で作業します。地拵えは林業の中でも大変な作業ですが、1番最初の重要な仕事です。
地拵えが終わったらいよいよ苗の植え付けです。植えつける時期はあまり暑くない春や秋が多いです。苗木は山の斜面に手作業で1本ずつ植えていきます。苗木はある程度密集させた方が早く真っ直ぐに上に向かって伸びます。
下刈り
スギなどの苗木は、育つために必要な明るさと栄養のある土地に植えれらますが、このような環境は、その他の草木にとっても快適な環境なのです。そこで、植えた木が、自然に生えてきた草木との競争に打ち勝てるように、人が草木を刈ってあげる必要があるのです。スギなどの場合、ほかの草木を追い越す程度の高さ(約1.3m)になるまでの間で、およそ植えた年を含め5〜7年程度必要です。なお、育ちの悪い場合は、10年間くらい必要な場合もあります。
下刈りの時期としては6月下旬〜7月下旬と8月中旬が最適な時期となります。なぜ真夏の厳しい時期に下刈りをする必要があるかといいますと、雑草木の成長速度がピークに達し、また雑草木が前年に蓄えた養分を使い切ってこれから翌年の成長に必要な養分を蓄えようとしてしている時期であり、高温多湿になると、埋もれた植物が生理障害を起こし、衰弱、枯死する場合があるためです。
使用道具として一般的に作業効率が良い刈払機が使用されます。刈払機は先端に回転鋸の付いた電動式の器具です。能率は最も良いですが、植栽木に損傷を与えやすく、岩石が多いところでの使用が難しいです。
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